阪神大震災から27年で耐震を考える

阪神大震災からもう27年が過ぎました。
当時、無添加住宅のある兵庫県西宮市でも大きな被害がありました。会社の近くの国道の陸橋が被害を受けて、旧街道である弊社の目の前の道路が迂回路となっていたこともありました。また、すく近くの新幹線の高架橋が崩落して大変なことになっていました。(上記写真)

昨年も、全国で地震が頻発しており、いつまた大きな地震被害が来てもおかしくない状況が続いています。2020年1月に発表になった地震予想マップによると、見直しが行われ今後30年以内に震度6弱以上の地震がある確率の多い都市で言うと、水戸市=81% 根室市=80% 高知市・徳島市=75% 静岡市=70% 和歌山市=68% 高松市=64%などが上位に来ています。特に東南海大地震の予想される地域で高くなっています。

これが仮にお天気予報で、70%以上となると傘を持っていく確率だと思います。まさに、何時地震が起きてもておかしくないパーセントだと思います。また、たとえ確率が3%でも1000年に一度・6%で500年に一度・26%なら100年に一度起きる可能性があるということで、地震大国日本に住んでいる以上は地震に備えることが大切だと思います。

しかし、現状の建物で言うと1981年以前(新耐震基準)の耐震が不足している家が900万戸存在しています。自治体でも補助金を出して、耐震性を高める政策をしていますが、まだまだ大きな地震に耐えれない家が多いのが現実です。また、1981年以降の住宅でも熊本の震災のように、震度7以上に耐えれる家で言うと2000年以降(2000年基準)の家でも大きな被害のあった家が存在していました。ですので、今の家は2000年以降家だから安心とは言えないのが現状です。(熊本地震の調査報告による)

特に耐震補強を行う耐震リフォームを行う場合には、専用ソフトを使った耐震診断を行い上部構造評点を1以上にすることが大切だと言われていますが、耐震壁を増やす場合でも現状の構造材の状況をよく把握して画一的な補強をするのではなく、現状をよく見て構造材をやり直したり補強したり、場合によれば位置を変更したりする場合なども検討をしていく必要があると思います。構造的なことに知識や経験のある建築士のいる工務店などに頼む事をしないと、いざと言う時に家族を守ることができないこともあります。

リノベーション時でも、この柱を取り除いた場合に梁(柱上部の横に入っている構造材)を補強しなくても良いのか?補強する場合には、どれだけの材料(構造材)を使えば良いのか等の知識のある建築士などがあるのかを確認してお願いする必要があると思います。今までの経験や構造的な知識のあるかなどをよく聞いた上で判断をされることをおすすめします。建築士試験を合格していても、特に木造の構造的な知識を多く持っている建築士はそんなに多くいないかもしれません。

また、家が倒壊する基準として家が大きく変形(傾かない=高さ3mで10センチ以内)に抑えることが倒壊しない家を作るコツだと言われていますが、耐震性能をUPすると共に制振性能(制振金物の利用等)をUPして、家の変形しない家にすることも大切だと思います。リノベーション時でも制振金物を付けることで、地震力を吸収して、家の傾きを抑えて家族を守ることも可能になると思います。


一度全国地震動予測地図などで、今お住いの地域の30年以内の震度6以上の地震確率などをご確認下さい。
J-SHIS 地震ハザードステーション
(全国地震動予測地図)
https://www.j-shis.bosai.go.jp/

阪神大震災で多くの尊い命が失われました。
その悲劇を繰り返さない為にも、是非今の家を見直して下さい。


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